高年齢雇用継続給付金の計算シミュレーター

執筆:元取締役の総務担当最終更新:2026年9月25日賃金別の早見表を追加し、支給率の丸め方を厚労省の計算例に合わせて修正。よくある質問を9件追加

60歳を過ぎて賃金が下がったとき、雇用保険から賃金の最大10%(経過措置の対象者は最大15%)が 支給される高年齢雇用継続基本給付金を計算します。2025年4月に給付率が変わったばかりで、古い「最大15%」のまま止まっている解説が 多く残っている制度です。

令和8年8月1日改定の支給限度額・2025年4月の給付率変更に対応
60歳になる前6ヶ月の平均賃金。上限522,000円・下限96,090円
2025年3月31日以前に60歳に達した方は、経過措置で最大15%のままです

月額 24,000円 が支給されます

賃金の低下率60%60歳時の60%に低下
支給率10%現在の賃金に対して
年間の目安28.8万円
適用制度最大10%版

65歳到達月まで支給されます。たとえば残り3年なら総額約86.4万円です。

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どんな制度か

定年後の再雇用などで賃金が60歳時点の75%未満に下がった場合に、 下がった後の賃金に一定率を掛けた額が65歳になる月まで毎月支給されます。 雇用保険の制度なので、会社ではなくハローワークから支給されます。

受給の要件

  • 60歳以上65歳未満の雇用保険被保険者であること
  • 雇用保険の被保険者であった期間が通算5年以上あること
  • 各月の賃金が、60歳到達時の賃金月額の75%未満に低下していること

2025年4月から給付率が半分近くに下がりました

60歳に達した日が2025年4月1日以降の方から、給付率の上限が 15%から10%に引き下げられました。 2025年3月31日以前に60歳に達した方は、経過措置として最大15%のままです。 誕生日が数日違うだけで受取額が1.5倍変わる境目なので、 ご自身がどちらに当たるかを必ず確認してください。

賃金の低下率10%版(2025年4月以降に60歳)15%版(経過措置)
64%以下賃金の10%61%以下:賃金の15%
61%超:逓減
64%超〜75%未満逓減(10%から0%へ)
75%以上不支給

※ 全率が適用される閾値も異なります(10%版は64%以下、15%版は61%以下)。 逓減区間の計算式は厚生労働省の公表式(支給率 = 10%版 (−64A+4,800)÷(110A)、15%版 (−183A+13,725)÷(280A)。Aは低下率%)を実装しています。

改正でいくら減ったのか(ケース別の比較)

2025年4月の改正で受取額がどれだけ変わったかを、上のツールで実際に計算しました。60歳到達日が2025年3月31日以前か4月1日以降かだけの違いで、これだけ差が出ます。

60歳時の賃金 → 現在の賃金低下率10%版(2025年4月〜)15%版(経過措置)5年間の差
30万円 → 18万円60.0%月 18,000円月 27,000円540,000円
40万円 → 24万円60.0%月 24,000円月 36,000円720,000円
50万円 → 30万円60.0%月 30,000円月 45,000円900,000円
40万円 → 28万円70.0%月 11,636円(支給率4.16%)月 13,071円(支給率4.67%)86,100円

注目していただきたいのは最後の行です。低下率が70%と浅い場合、 10%版と15%版の差は5年でも8万円程度にとどまります。 逓減区間では、そもそも支給率が4%台まで落ちるためです。

逆に賃金が6割程度まで下がったケースでは、改正の影響が最も大きく出ます。 60歳時に40万円だった方が24万円になった場合、5年間で72万円の差です。 定年後の再雇用で賃金が6割前後になるのは典型的なパターンなので、 多くの方がこの帯に当てはまります。

5年間の差は「60歳から65歳まで満額で受給し続けた場合」の単純計算です。 実際には賃金が変動すれば支給額も毎月変わります。

賃金別の早見表(令和8年8月1日改定)

縦が60歳到達時の賃金月額、横が今の賃金がその何%かです。 自分の行と列が交わったところが、毎月もらえる額になります。 2025年4月以降に60歳になった方(最大10%)の表です。

月額の支給額(10%版・令和8年8月1日改定)
60歳到達時の賃金50%に低下55%に低下60%に低下64%に低下70%に低下74%に低下
20万円10,000円
賃金10万円
11,000円
賃金11万円
12,000円
賃金12万円
12,800円
賃金12.8万円
5,824円
賃金14万円
0円
賃金14.8万円
25万円12,500円
賃金12.5万円
13,750円
賃金13.75万円
15,000円
賃金15万円
16,000円
賃金16万円
7,280円
賃金17.5万円
0円
賃金18.5万円
30万円15,000円
賃金15万円
16,500円
賃金16.5万円
18,000円
賃金18万円
19,200円
賃金19.2万円
8,736円
賃金21万円
0円
賃金22.2万円
35万円17,500円
賃金17.5万円
19,250円
賃金19.25万円
21,000円
賃金21万円
22,400円
賃金22.4万円
10,192円
賃金24.5万円
0円
賃金25.9万円
40万円20,000円
賃金20万円
22,000円
賃金22万円
24,000円
賃金24万円
25,600円
賃金25.6万円
11,648円
賃金28万円
0円
賃金29.6万円
45万円22,500円
賃金22.5万円
24,750円
賃金24.75万円
27,000円
賃金27万円
28,800円
賃金28.8万円
13,104円
賃金31.5万円
2,630円
賃金33.3万円
50万円25,000円
賃金25万円
27,500円
賃金27.5万円
30,000円
賃金30万円
32,000円
賃金32万円
14,560円
賃金35万円
2,923円
賃金37万円

表の右側を見てください。賃金が高いほうが給付額は少なくなります。 60歳時30万円の行なら、今18万円(60%)の人には18,000円、 今19万2千円(64%)の人には19,200円が出ますが、 今21万円(70%)の人は8,736円まで落ちます。 賃金の下がり方が小さいほど給付率が急に下がる仕組みだからです。

そしていちばん右の列で0円が並びます。 74%まで下がっていても、賃金が45万円未満の方には支給されません。 算定額が最低限度額2,562円に届かないからです。 60歳時20万円・今14万8千円の方なら計算上は約1,169円ですが、支給は0円になります。 「75%未満なら必ずもらえる」という説明をよく見かけますが、実際にはここで切られます。

この表は手入力ではなく、上のシミュレーターと同じ計算エンジンから生成しています。 毎年8月1日の改定で限度額が変われば、表も自動で変わります。

支給率の一覧(低下率ごと)

表の下に隠れている「支給率」そのものを見たい方向けです。 2025年3月31日までに60歳になった方は、経過措置で15%版が続きます。

賃金の低下率と支給率
今の賃金 / 60歳時の賃金10%版(2025年4月以降に60歳)15%版(経過措置)
50%10%15%
55%10%15%
60%10%15%
61%10%15%
62%10%13.7%
64%10%11.23%
65%8.95%10.05%
67%6.95%7.8%
70%4.16%4.67%
72%2.42%2.72%
74%0.79%0.88%
75%0%0%

支給限度額(令和8年8月1日改定)

  • 各月の賃金が397,369円以上の場合は支給されません
  • 賃金と給付額の合計が397,369円を超える場合は、超えない範囲に減額されます
  • 算定された給付額が2,562円以下の場合は支給されません
  • 60歳到達時の賃金月額には上限522,000円・下限96,090円があります

これらの額は毎年8月1日に改定されます。本ツールは最新の改定に対応しています。

在職老齢年金との調整に注意

60歳以降も厚生年金に加入しながら特別支給の老齢厚生年金を受けている場合、 この給付を受けると年金の一部(最大で標準報酬月額の6%相当)が支給停止されます。 給付と年金停止の差引きでどちらが得かは個人差があるため、 年金を受給中の方は年金事務所で試算してもらうことをお勧めします。

高年齢再就職給付金との違い

似た名前の「高年齢再就職給付金」は、失業保険(基本手当)を受給してから 60歳以降に再就職した人が対象の別の給付です。 比較の基準が60歳時点の賃金ではなく基本手当の基準賃金になり、 支給期間も基本手当の残日数(200日以上で2年・100日以上で1年)で決まります。 また、同じ再就職について再就職手当と両方は受け取れません(どちらか選択)。 多くの場合、一時金でまとまって受け取れる再就職手当のほうが有利です。

手続き

原則として事業主(会社)経由でハローワークに申請します。 初回は「受給資格確認票」と60歳到達時の賃金を証明する書類を提出し、 以後は2ヶ月ごとに支給申請を行うのが一般的です。 会社の労務担当が手続きしてくれることが多いですが、 制度を知らない会社もあるため、60歳を過ぎて賃金が下がったら 自分から確認することをお勧めします。

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よくある質問

高年齢雇用継続給付は廃止されたのですか

廃止されていません。2025年(令和7年)4月に起きたのは、給付率の上限が15%から10%に下がったことです。厚生労働省の案内も「雇用保険法等の一部を改正する法律(令和2年法律第14号)の施行により、令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率が変わります」と書いており、廃止とは書いていません。ただし廃止の議論そのものは実在します。令和元年12月25日の雇用保険部会報告書に「高年齢雇用継続給付の在り方については、これらの状況も見つつ、廃止も含め、更に検討を行うべきである」とあり、令和5年12月11日の雇用保険部会(第188回)の資料でも「令和7年4月からの給付率引下げの施行状況等を見つつ、廃止も含め、引き続き検討することとしてはどうか」とされています。つまり廃止は「検討中」の段階で、実施日は決まっていません。「2025年に廃止」「2030年に廃止」といった説明を見かけますが、その日付の根拠になる法律も告示も確認できませんでした。いま60歳前後の方が知っておくべきなのは、廃止ではなく給付率が10%に下がったことのほうです。

計算にボーナス(賞与)は含まれますか

含まれません。60歳到達時の賃金月額について、厚生労働省のQ&Aは「原則として、60歳に到達する前6か月間の総支給額(保険料等が控除される前の額。賞与は除きます。)を180で除した賃金日額の30日分の額です」としています。賞与だけが明示的に除かれているので、それ以外の残業代・通勤手当・住宅手当などは含まれます。社会保険料や税金を引く前の額で数える点にも注意してください。手取りではありません。なお、支給対象月に支払われた賃金のほう(低下後の賃金)も同じ考え方で、その月に実際に支払われた額で判定します。賞与月だからといって「今月は賃金が多いので不支給」にはなりません。

残業代は賃金に含まれますか

含まれます。60歳到達時の賃金月額は「総支給額(保険料等が控除される前の額。賞与は除きます。)」なので、除かれるのは賞与だけです。残業代・通勤手当・各種手当はすべて入ります。ここは金額に効きます。60歳前に残業が多かった方は賃金月額が高く出るため、定年後に残業がなくなると低下率が大きくなり、給付額も大きくなります。逆に60歳前の6か月がたまたま閑散期だった方は、賃金月額が低めに固定されてしまいます。

最低支給額はいくらですか。いくらから支給されますか

令和8年8月1日改定の最低限度額は2,562円です。計算した給付額がこの額を超えない場合は、支給されません。これが意外と効きます。賃金が75%未満に下がっていても、下がり方が小さいと計算額が2,562円に届かず0円になるためです。60歳時の賃金月額が20万円の方が14万8千円(74%)まで下がった場合、支給率は0.79%なので計算額は約1,169円で、支給されません。同じ74%でも60歳時45万円の方なら2,630円で支給されます。上の早見表で0円と表示される欄がこれにあたります。なお支給限度額のほうは397,369円で、支給対象月の賃金がこれ以上なら支給されません。どちらの額も毎年8月1日に改定されます。

いつまでもらえますか。いつ打ち切りになりますか

65歳に達する月までです。厚生労働省のQ&Aは支給対象期間を「60歳到達日の属する月から、65歳に到達する日の属する月までの間」としています。65歳の誕生日がある月まで支給されて、そこで終わります。ただし各月について「その月の初日から末日まで雇用保険の被保険者であること」が必要なので、月の途中で退職した月は支給されません。また、賃金が上がって75%以上に戻った月も支給されません。打ち切りではなく、その月だけ対象外になるという扱いで、翌月また75%未満に下がれば支給されます。

いつ振り込まれますか。申請は何か月ごとですか

申請は原則2か月に1回です。厚生労働省のQ&Aは「原則として2か月に一度、管轄公共職業安定所(ハローワーク)から指定された月に支給申請書を提出していただく必要があります」としています。つまり2か月分がまとめて振り込まれる形になります。振込までの期間について、同Q&Aは「概ね支給決定日から1週間程度で指定いただいた口座に振込がされます」としています。支給決定日は高年齢雇用継続給付支給決定通知書で確認できます。なお初回の申請は「最初に支給を受けようとする支給対象月の初日から起算して4か月以内」に行う必要があります。手続きは原則として事業主を経由して行いますが、本人が希望すれば自分で行うこともできます。

もらえないのはどんな人ですか

5つのうち1つでも欠けると支給されません。厚生労働省のQ&Aが挙げている支給要件は、(1)支給対象月の初日から末日まで雇用保険の被保険者であること、(2)その月に支払われた賃金が60歳到達時等の賃金月額の75%未満に低下していること、(3)その月の賃金が支給限度額397,369円未満であること、(4)算出された給付額が最低限度額2,562円を超えていること、(5)その月の全期間について育児休業給付または介護休業給付の対象になっていないこと、です。これとは別に受給資格そのものの要件があり、60歳以上65歳未満の一般被保険者であることと、雇用保険の被保険者であった期間が通算5年以上あることが必要です。よくある見落としは(3)と(4)です。賃金が高い方は75%未満に下がっていても支給限度額で切られ、下がり方が小さい方は最低限度額で切られます。

公務員でももらえますか

もらえません。この給付は雇用保険の制度で、受給資格の第一条件が「60歳以上65歳未満の一般被保険者であること」です。雇用保険に加入していない公務員は対象になりません。ただし公務員にも同種の仕組みが別途用意されていることがあるので、勤務先の共済組合や人事担当に確認してください。なお、公務員を退職して民間企業に再就職した方が、その会社で雇用保険に加入している場合は対象になりえます。その際は「被保険者であった期間が通算5年以上」を満たせるかが問題になります。公務員としての在職期間は雇用保険の被保険者期間には入りません。

2026年(令和8年)時点の計算方法を教えてください

計算式そのものは2025年4月から変わっていません。変わるのは毎年8月1日に改定される金額です。令和8年8月1日以降は、支給限度額397,369円、最低限度額2,562円、60歳到達時賃金月額の上限522,000円・下限96,090円で計算します。手順は3つです。まず60歳到達時の賃金月額(60歳前6か月の総支給額÷180×30。賞与は除く)を出し、上限・下限を当てます。次に「支給対象月の賃金÷60歳到達時の賃金月額×100」で低下率を出します。最後に低下率に応じた支給率を賃金に掛けます。ここで1つ注意があります。支給率は小数第3位を四捨五入した値を使います。厚生労働省のQ&Aの例(60歳時30万円・支給対象月20万円)では、低下率66.67%、支給率7.27%で答えは14,540円です。丸めずに7.2727…%を掛けると14,545円になり、5円ずれます。上のツールは公表されている支給率早見表の29行すべてと一致することを確認しています。

自分は10%版と15%版のどちらですか

60歳に達した日が2025年4月1日以降なら10%版、2025年3月31日以前なら経過措置で15%版です。雇用保険では年齢を誕生日の前日に到達したものとして扱うため、1965年4月2日以降に生まれた方が10%版になります。誕生日が数日違うだけで受取額が1.5倍変わる境目です。

賃金が75%未満に下がらないと1円ももらえませんか

そのとおりです。60歳到達時の賃金月額の75%以上を受け取っている月は支給されません。たとえば60歳時に40万円だった方が30万円(75.0%)を受け取っている月は対象外で、29万9千円(74.75%)なら対象になります。この境目は月ごとに判定されます。

年金をもらいながらでも受け取れますか

受け取れますが、60歳以降も厚生年金に加入しながら特別支給の老齢厚生年金を受けている場合、この給付を受けると年金の一部(最大で標準報酬月額の6%相当)が支給停止されます。差引きでどちらが得かは個人差があるため、年金事務所での試算をお勧めします。

手続きは自分でやるのですか

原則として事業主(会社)経由でハローワークに申請します。ただし制度を知らない会社もあるため、60歳を過ぎて賃金が下がったら自分から労務担当に確認することをお勧めします。申請は2か月ごとです。

「高年齢雇用継続給付金 シュミレーション」で探していますが、このページで合っていますか

合っています。正しい表記は「シミュレーション」ですが、どちらで検索されても同じこのページです。60歳時の賃金と現在の賃金を入れるだけで、月々いくら支給されるかがその場でわかります。

出典・根拠

最終更新:2026年9月25日/本ページの計算結果は概算です。 支給率は小数第3位を四捨五入したうえで賃金に掛けており、 厚生労働省が公表している支給率早見表の全29行と一致することを確認しています。 ただし実際の支給額は、みなし賃金の算定や端数処理の運用により数円単位で差が出ることがあります。

高年齢雇用継続基本給付金の申請ガイド

計算して金額が分かっても、出す場所と期限を間違えると受け取れません。 ここは一次資料で確認した手続きの実務だけをまとめています。

① どこに出すか

事業所の所在地を管轄するハローワーク(公共職業安定所)

あなたの住所地ではなく、勤務先の所在地を管轄するハローワークです。電子申請もできます。

誰が出すか:原則として事業主が経由して申請しますが、本人が希望すれば本人が申請することもできます(厚生労働省Q&A)。

② 何を持っていくか

高年齢雇用継続給付受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続給付支給申請書

  • 雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金証明書
  • 払渡希望金融機関指定届
  • 賃金台帳・労働者名簿・出勤簿など、記載内容を確認できる書類
  • 年齢確認のための運転免許証または住民票の写し

受給資格確認票にはマイナンバーの記載が必要です。2回目以降はハローワークが交付する「高年齢雇用継続給付支給申請書」を使います。初回の申請前に、受給資格の確認と賃金月額の登録だけを先に済ませておくこともできます。

③ いつまでに出すか

初回は、最初に支給を受けようとする支給対象月の初日から起算して4か月以内です。2回目以降は原則2か月に一度、ハローワークから指定された月に提出します。

2年(雇用保険法第74条第1項)。厚生労働省は「雇用保険の給付金は、2年の時効の範囲内であれば、支給申請が可能です」と案内しており、4か月の申請期限を過ぎても直ちに権利を失うわけではありません。

④ 申請から入金まで

支給決定から、払渡希望金融機関指定届で指定した口座に振り込まれるまでおおむね1週間です。初回は受給資格の確認と賃金月額の登録を伴い、申請期限も4か月と長いため、事業主が提出する時期によって支給決定そのものが後ろにずれます。

よくある間違い

会社が手続きしてくれない事業主経由はあくまで「原則」です。本人が希望すれば本人が申請できます(厚生労働省Q&A Q6)。事業所の所在地を管轄するハローワークに直接相談してください。
初回の4か月の期限を過ぎたそこで権利がなくなるわけではありません。2年の時効の範囲内であれば申請できます。ただし遅れるほど失う分が出るため、気づいた時点ですぐハローワークに相談してください。
支給率を15%で計算してしまう令和7年4月1日以降に60歳に達した方は、賃金の低下率が64%以下でも最大10%です。15%は令和7年3月31日までに60歳に達した方の経過措置です。当ツールはこの区分を選べるようにしています。
年金との調整を見落とす老齢厚生年金を受けながらこの給付を受けると、標準報酬月額の最大4%相当額が年金から支給停止されます。給付金の分だけ手取りが増えるわけではありません。

受けられなかったときに代わりに使える制度

  • 高年齢再就職給付金 基本手当を受給したうえで60歳以後に再就職した場合の給付です。就職日の属する月から1年または2年を経過する月まで(65歳に達する月が限度)支給されます。
  • 高年齢求職者給付金 65歳以上で離職した場合の一時金です。住所地を管轄するハローワークで本人が手続きします。

一次資料で確認できなかった点

推測で埋めずに、確認できなかったことをそのまま書いています。 確認でき次第この欄を更新します。

  • 「雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金証明書」がハローワークインターネットサービスの帳票一覧からダウンロードできるか(一覧に見当たらず、窓口交付の可能性があります)
  • 申請から支給決定までの日数(「支給決定後おおむね1週間で振込」は明記されていますが、申請から決定までの日数は公表されていません)

出典(2026/09/02確認):高年齢雇用継続給付の内容及び支給申請手続について(令和8年8月版 PL080801保05)/Q&A~高年齢雇用継続給付~(厚生労働省)/令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します(厚生労働省)/雇用保険の給付金は、2年の時効の範囲内であれば、支給申請が可能です(厚生労働省)