再就職手当の計算シミュレーター

執筆:元取締役の総務担当最終更新:2026年9月25日支給残日数別の早見表を追加し、給付率の計算で1円ずれていた点を修正

失業保険の受給中に早く再就職すると、残りの日数に応じて再就職手当が支給されます。 「もらい切ってから就職した方が得なのでは?」という疑問に答えるため、いつ再就職すると受取総額が最大になるかを損益分岐表で示します。

令和8年8月1日改定の基本手当日額に対応
これを入れないと正しく比較できません。再就職手当だけでは基本手当の総額に届かないためです

すぐ再就職した場合の合計収入 1,237,341円

基本手当日額6,307円
所定給付日数90日
すぐ再就職1,237,341円再就職手当 397,341円+給与
もらい切ってから就職567,630円再就職手当なし

差額 669,711円 ですぐ再就職する方が有利です。

いつ再就職すると得か(所定給付日数と同じ期間での比較)

再就職手当だけを見ると、必ず「もらい切った方が多い」という結果になります。再就職手当は残日数の70%(または60%)でしかないためです。 正しく判断するには、再就職後の給与を含めて同じ期間で比較する必要があります。 下の表は、所定給付日数(90日)と同じ長さの期間における合計収入です。

消化日数残日数基本手当再就職手当給与(残期間)合計
0日90日0円397,341円(70%)840,000円1,237,341円
9日81日56,763円357,606円(70%)756,000円1,170,369円
18日72日113,526円317,872円(70%)672,000円1,103,398円
27日63日170,289円278,138円(70%)588,000円1,036,427円
36日54日227,052円204,346円(60%)504,000円935,398円
45日45日283,815円170,289円(60%)420,000円874,104円
54日36日340,578円136,231円(60%)336,000円812,809円
63日27日397,341円—252,000円649,341円
72日18日454,104円—168,000円622,104円
81日9日510,867円—84,000円594,867円
90日0日567,630円—0円567,630円

※ 再就職手当の計算に用いる基本手当日額には上限があります (60歳未満6,745円/60〜64歳5,454円、令和8年8月1日改定)。 給与は額面での概算です。実際には失業期間中の国民健康保険料・国民年金保険料の負担も 発生するため、早期就職の方がさらに有利になる傾向があります。

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再就職手当の計算方法

再就職手当 = 基本手当日額 × 支給残日数 × 給付率

給付率は、支給残日数が所定給付日数の3分の2以上なら70%、3分の1以上なら60%です。3分の1未満の場合は支給されません。

計算に用いる基本手当日額には上限があり、令和8年8月1日以降は 60歳未満で6,745円、60〜64歳で5,454円です。 高収入だった方は、基本手当日額そのものより低い額で計算される点に注意してください。

「再就職手当があるから早く働いた方が得」は正確ではありません

多くの解説サイトが「早く再就職した方が得」と書いていますが、再就職手当だけを比べると、必ずもらい切った方が金額は多くなります。 再就職手当は残日数の70%(または60%)でしかないためです。 たとえば所定給付日数90日・基本手当日額6,307円の場合、 全額もらい切れば567,630円ですが、すぐ再就職した場合の再就職手当は397,341円にとどまります。

早期就職が有利になる本当の理由は、再就職先の給与が早く入り始めるからです。 上の計算ツールで再就職先の想定月給を入力すると、 所定給付日数と同じ期間での合計収入を比較できます。 再就職先の月給が基本手当の月額換算を上回っていれば早期就職が有利、 下回っていればそうとは限らない、という当たり前の結論が数字で確認できます。

加えて、失業期間中は国民健康保険料・国民年金保険料を自分で負担する必要があり、 住民税の支払いも続きます。これらを含めれば、実際にはさらに早期就職が有利に働きます。

支給残日数別の早見表(所定給付日数90日の場合)

縦が基本手当日額、横が再就職した時点の支給残日数です。 いちばん右の6,745円は、令和8年8月1日改定の計算用の上限額です (基本手当日額がこれを超えていても、再就職手当はこの額で計算されます)。

再就職手当の額(所定給付日数90日・60歳未満)
基本手当日額残り30日残り45日残り60日残り90日
3,000円54,000円
60%
81,000円
60%
126,000円
70%
189,000円
70%
4,000円72,000円
60%
108,000円
60%
168,000円
70%
252,000円
70%
5,000円90,000円
60%
135,000円
60%
210,000円
70%
315,000円
70%
6,000円108,000円
60%
162,000円
60%
252,000円
70%
378,000円
70%
6,745円121,410円
60%
182,115円
60%
283,290円
70%
424,935円
70%

注目してほしいのは残り60日のところにある段差です。 所定給付日数90日なら、その3分の2にあたる60日以上を残して再就職すると給付率が70%になり、 59日以下だと60%に下がります。 基本手当日額5,000円の方の場合、残り59日だと177,000円、残り60日だと210,000円で、 1日の差で33,000円変わります。

就職日を自分で選べるなら、ここは確認する価値があります。 残日数は「再就職した日の前日まで」で数えるので、 月曜入社を1週間早めると段差の内側に入ることがあります。 自分の所定給付日数は、失業保険の給付日数 早見表で確認できます。

この表は手入力ではなく、上のシミュレーターと同じ計算エンジンから生成しています。 所定給付日数が90日以外の方は、上のツールに自分の日数を入れてください。 段差の位置(3分の2・3分の1)も、その日数に合わせて動きます。

支給の要件

再就職手当を受けるには、次のすべてを満たす必要があります。

  1. 待期7日間が満了した後に就職または事業を開始したこと
  2. 支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること
  3. 離職前の事業主(関連事業主を含む)に再び雇用されたものでないこと
  4. 給付制限がある場合、待期満了後1ヶ月間は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による就職であること
  5. 1年を超えて勤務することが確実であること
  6. 原則として雇用保険の被保険者となること
  7. 過去3年以内に再就職手当または常用就職支度手当を受けていないこと
  8. 求職の申込み前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでないこと

申請は就職日の翌日から1ヶ月以内です。期限が短いので忘れないでください。

就業促進定着手当(再就職後に給与が下がった場合)

再就職手当を受けた人が、再就職先に6ヶ月以上雇用され、かつ 再就職後の賃金が離職前より低い場合、その差額分が就業促進定着手当として支給されます。

支給額は「(離職前の賃金日額 − 再就職後の1日分の賃金)× 再就職後6ヶ月の賃金支払基礎日数」です。 上限は「基本手当日額 × 支給残日数 × 20%」(2025年4月1日以降に再就職した場合)です。 申請は再就職日から6ヶ月経過した日の翌日から2ヶ月以内です。

よくある質問

自営業を始めた場合も対象になりますか

対象になります。事業所の開業届などで、1年を超えて事業を継続することが 確実であると認められる必要があります。

派遣社員でも受けられますか

1年を超えて雇用されることが確実であれば受けられます。 契約期間が1年以下でも、更新の見込みが契約書等で確認できれば対象になり得ます。

再就職手当をもらった後にすぐ辞めたらどうなりますか

受給後に自己都合で退職しても、原則として返還は求められません。 ただし、採用時点で1年超の勤務見込みがなかったと判断されると 不正受給になる可能性があります。

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出典・根拠

最終更新:2026年9月25日/本ページの計算結果は概算です。 実際の支給額はハローワークの決定によります。